毘沙門天は仏教の守護神である四天王の一神で、北方を守る多聞天の別称です。
左手に捧げる宝塔からは智慧と財宝を湧出して人々に無量の福徳を施与し、右手に持つ槍は悪行や煩悩を幸福する力を表しています。
龍光院の毘沙門天は、現在地に移転した際に境内の東北角が鬼門に当たることから、鬼門除けとして造立されたのが始まりで、当時は三尺ほどの石像であったと伝えられています。
その後昭和十一年(1936年)には毘沙門堂が建立され、七福神詣りなどの参詣者で賑わいましたが、昭和二十年の太平洋戦争下町大空襲でそのすべてを消失しました。
現在の毘沙門天は、浄土宗開宗八百年に当たる昭和四十九年(1974年)に造立された身丈三尺の楠の木像です
【毘沙門天神呪】
おん べいしらまんだや そわか
七福神巡りは文化文政の頃から各地で特に盛んになり、人々に親しまれてきました。
全国でも多くの七福神がありますが、なかでも深川七福神は、東京の七福神として有名で、周辺に史跡旧跡が多いうえ、下町情緒にふれながら巡ることができる、ということで人々に人気があります。
特に正月のご開帳の際は色紙・笹・鈴の授与があり、数多くの参詣者が訪れます。